はじめに
「事務所のホームページは5年以上前に作ったまま、特に手を入れていない」「最近問い合わせが減ってきた気がするが、原因が分からない」——こうしたお悩みは、開業して5〜10年経った行政書士の先生からよくいただきます。
ホームページは「作って終わり」のツールではありません。Webの技術トレンド・検索アルゴリズム・ユーザーの行動様式は、5年も経てば大きく変化しています。サイトを放置することは、目に見えない機会損失を毎日積み上げていくことに等しいのです。
この記事では、行政書士のホームページを5年放置すると何が起こるのか、気づきにくい機会損失のリアル、そしてリニューアルを決断するべきタイミングまで解説します。
「ホームページ5年放置」の状態とは
具体的なリスクの話に入る前に、なぜ「5年」が分岐点になるのかを整理しておきましょう。
5年というタイミングが分岐点になる理由
Web業界では、おおむね5年で大きな技術変化が起きるといわれます。
- 5年前:スマホ対応がようやく当たり前になり始めた時期
- 3年前:Google検索のモバイルファーストインデックスが完全移行
- 直近2年:表示速度・ユーザー体験・コアウェブバイタルがSEO評価軸に
5年前の基準で作られたサイトは、現在の評価軸では「古い構造」と判定されます。これがじわじわと検索順位・訪問者数・問い合わせ数に影響していきます。
放置サイトの典型的な特徴
放置されている行政書士サイトには、共通する特徴があります。
- お知らせ欄の最新投稿が3年以上前
- 料金表が古い・現状と合わない
- 法改正前の制度を解説したまま
- 代表者プロフィールが開業時のまま
- スマホで見ると文字が小さい・ボタンが押しにくい
こうしたサインは、訪問した経営者からも「動いていない事務所」という印象につながります。サイトの存在価値全般については、士業のホームページがない場合に失う機会損失とはもあわせてご参照ください。
5年放置で起こる5つの深刻な変化
ここからは、ホームページを5年放置することで具体的に何が起こるのか、5つの観点で見ていきましょう。
①検索順位がじわじわ落ちる
Googleは「更新頻度の高いサイト」を高く評価する傾向があります。逆に、コンテンツが更新されないサイトは「鮮度の低い情報源」と判定され、検索順位が徐々に下がります。
「特定キーワードで以前は1ページ目だったのに、最近は2〜3ページ目」というケースは、放置サイトの典型的なパターンです。SEO対策の進め方は、行政書士のSEO対策【Googleで集客するための具体的な手順】で詳しく解説しています。
②スマホ表示が古くなり離脱が増える
5年前と現在では、スマートフォンの画面サイズも操作感も大きく変わりました。古いスマホ対応で作られたサイトは、最新の機種で見たときに文字サイズが合わない・タップしづらい・スクロールが重いといった問題が出やすくなります。
行政書士サイトへのアクセスの半数以上はスマホ経由なので、ここでの離脱は致命的な機会損失につながります。
③セキュリティ脆弱性が蓄積する
WordPress本体・プラグイン・テーマは頻繁にアップデートされます。これらの更新を放置すると、攻撃者に既知の脆弱性を突かれて侵入されるリスクが高まります。
5年も放置されたサイトは、サイバー攻撃の格好の標的です。具体的な対策は、士業のホームページのセキュリティ対策で詳しく解説しています。
④競合事務所との見た目の差が広がる
5年前の標準的なデザインは、現在の目で見るとどうしても古臭く見えてしまいます。経営者が複数の行政書士サイトを見比べたとき、自事務所だけ「時代遅れの印象」を持たれると、それだけで比較対象から外されます。
「サイトのデザインが古い=事務所も古いやり方」という印象は、士業の信頼性に大きく影響します。
⑤情報の古さで信頼を失う
「料金表が現状と違う」「制度説明が古い」「代表者の経歴が更新されていない」——こうした情報の古さは、訪問者に「この事務所は本当に活動しているのか」という疑念を与えます。
特に法改正の多い行政書士業務では、情報の古さがそのまま「業務を真面目にやっていない」という印象に結びつきやすくなります。
「気づきにくい機会損失」のリアル
5年放置で起こる変化は、いずれもじわじわと進行するため、当事者は気づきにくいものです。具体的にどんな機会損失が起きているか、整理しておきましょう。
月間アクセス数の減少
Googleアナリティクスのデータを5年前と比較すると、放置サイトの多くは月間訪問者数が半分以下になっています。検索順位の低下、競合の増加、SNS経由のリンク切れなど、複数の要因が重なっていきます。
問い合わせ数の低下
訪問者数の低下は、そのまま問い合わせ数の低下に直結します。「月3件あった問い合わせが、最近は月1件」というのは、放置サイトに典型的なパターンです。
紹介経由でも比較対象から外れる
紹介で名前を聞いた経営者でも、念のため事務所名を検索してサイトを確認します。そこで「古びたサイト」「情報が更新されていないサイト」を見ると、「本当に依頼して大丈夫か」という不安が芽生え、結局別の事務所と契約されることもあります。集客全般のポイントは、行政書士のホームページ集客を増やす具体的な方法もご参照ください。
5年放置サイトを「リニューアル」する3つのタイミング
「そろそろリニューアルすべきか」と迷っている先生のために、決断のサインを3つ紹介します。
問い合わせ数の明確な低下
「以前と比べて問い合わせが明らかに減った」と感じたら、それは行動を起こすべきサインです。原因はサイト以外にもあるかもしれませんが、サイトを起点に改善を進めるのが最も成果につながりやすい選択肢です。
スマホ表示の崩れに気づいたとき
自分のスマホで事務所サイトを開いてみてください。文字が読みにくい・横スクロールが必要・ボタンが押しにくい——一つでも当てはまれば、即リニューアル検討のタイミングです。
リニューアルの判断軸全般は、税理士のホームページリニューアルのタイミングと判断基準で詳しく解説しています(行政書士事務所にも応用できる内容です)。
競合のサイトリニューアルを目にしたとき
同じ地域・同じ業種特化の競合事務所が新しいサイトに刷新したのを見たら、自事務所もリニューアルを検討するきっかけになります。比較対象として並んだとき、見劣りしない状態を保つことが重要です。
「リニューアル」と「ゼロから作り直し」の判断軸
リニューアルといっても、規模はさまざまです。
部分的修正で済むケース
次の条件がそろっていれば、部分的修正で対応できる可能性があります。
- 公開から3〜5年程度
- スマホ対応はある程度できている
- 基本構造は現状でも問題ない
- 料金・サービス内容の更新だけで間に合う
費用は10万〜30万円程度で済むことが多く、短期間(2〜4週間)で対応できます。
全面リニューアルが必要なケース
次の条件のいずれかに当てはまれば、全面リニューアルの検討時期です。
- 公開から5年以上経過
- スマホ対応がほぼできていない
- 検索順位が大きく落ちている
- 競合と比べて明らかに見劣りする
- WordPressの構造が古く拡張しづらい
全面リニューアルは費用30万〜80万円、期間2〜3ヶ月が目安です。
費用感の目安
3士業の費用相場を整理した記事として、税理士・行政書士・社労士のHP制作費用を徹底比較もあわせてご参照ください。リニューアル時の制作会社選びは、行政書士のホームページ制作会社の選び方【士業専門がおすすめな理由】で詳しく解説しています。
まとめ
行政書士のホームページを5年放置すると起こる変化を整理すると、次のとおりです。
- 検索順位がじわじわ落ちる
- スマホ表示が古くなり離脱が増える
- セキュリティ脆弱性が蓄積する
- 競合との見た目の差が広がる
- 情報の古さで信頼を失う
放置のコストは目に見えにくいですが、確実に毎日積み上がっています。「気づいたときには大幅な機会損失」という状態を避けるためにも、5年を一つの目安としてリニューアルを検討することをおすすめします。
具体的なご相談は、行政書士向けサービスページからお気軽にどうぞ。
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